もつれの苦い思い出

長毛種または毛足の長いダブルコートのワンちゃんに多いのですが、
トリミングの際、中の方の毛がもつれたり毛玉になっているこがいます。

トリミングサロンでは、毛玉やもつれをとる作業は
追加料金がかかることがほとんどです。

毛玉やもつれをとくのもトリマーの技術で
ワンちゃんが痛くないように早くとかすこと、
私はけっこう自信がありますが
それでも、もつれをとるのに時間がかかった場合
もつれ・毛玉料金を別途頂いています。

いただく側の私が言うのもなんですが、
もつれ料金ってもったいないですよね💦

お家でブラッシングしていれば不要な出費なんですよ。

トリミングサロンでも、とかせるもつれや毛玉には限度があります。

ふわふわのカットをしたかったのに、中の方が全部もつれていて
短〜いバリカンで刈るしかできなかった。
なんていう状況にも時々出会います。

選択肢がなかったマルチーズのパピーちゃん

何年も前の話ですが、

生後7ヶ月くらいのマルチーズちゃんが初めてのトリミングで来店。
お家でブラッシングはしていたそうなんですが、
毛先しかとかせてなくて、中の方が見事にもつれ。

もつれという可愛いものではなくて、
皮膚の上にフェルトを着てる感じ。

毛先はとかしてるので、パッと見はもつれがわからないんです。
伸びきってはいましたが、ふわふわで子犬らしくて可愛い〜✨感じです。
でも毛をかき分けても肌のピンクが全く見えない…!

そこまでもつれがひどくなってしまったのは
お家で時々シャンプーをしていたから。

毛を根元からとかせていないのに、ゴシゴシ洗い
さらにもつれるという悪循環😰

はじめてのトリミングが遅すぎたのもあって、
もつれがひどくなってしまったんです。。

私は子犬のトリミングはふわふわなカットを基本おすすめします。

短くしてしまうと急に大人びて、子犬らしさが一気になくなるからです。

十数年生きる犬生の中で、子犬らしくいられる時期って
せいぜい8ヶ月頃までなんです。

8ヶ月を過ぎると、もうけっこう成犬ぽいです。
だから子犬らしい貴重な時期は、子犬らしいスタイルをおすすめしてます。

でも、もつれがひどかったら話は別です。

膨大な量のもつれをとかすことは、ワンちゃんに負担がかかるので
成犬でもやりません。
トリミングに慣れていない子犬なら、なおさらです。

方法は一つ。
もつれの下を通る2〜3㎜のバリカンで全部刈る。

本当はパピーちゃんにこの方法はやりたくないんです…!
皮膚も薄くて柔らかいので、短い刃のバリカンは
バリカン負けを起こすリスクもあります。

でも、もつれをとかす事と短いバリカン
どっちがワンちゃんにとってマシかを考えたら
バリカンを選択するしかないんです。。

飼い主様も短くしたくないと言っていました。
私も本当はやりたくない。

でも泣く泣くやりました…
ワンちゃんのためを思ったらそれが最善だったから。

もつれの悪影響

もつれとはどういう状態か
毛玉とはどんなものか
そして正しいブラッシングとは

これを理解していないと
似たようなケースになり得るのです。

中のほうで広がったもつれは、皮膚のひきつれを起こします。
皮膚が伸び縮みするところは、歩いたりする度につっぱって
ワンちゃんも痛いのです🥲

また2〜3㎜で全身を刈る際
もつれと皮膚の隙間にバリカンを入れるわけですが、
皮膚がつれているとバリカンの刃で傷をつけやすくなります。

刈った後は皮膚が紫外線の影響を受けやすくなります。
毛質が変わったり、紫外線の強い季節だと
長時間外にいると重い日焼けのような症状が出ることもあります。

と、怖いことばかりお話ししてしましましたが、
これはかなりひどいケースです。

そして私にとっては苦い思い出です。

こうならないために…
のお話は次回以降していきますね☺️

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