長毛種または毛足の長いダブルコートのワンちゃんに多いのですが、
トリミングの際、中の方の毛がもつれたり毛玉になっているこがいます。
トリミングサロンでは、毛玉やもつれをとる作業は
追加料金がかかることがほとんどです。
毛玉やもつれをとくのもトリマーの技術で
ワンちゃんが痛くないように早くとかすこと、
私はけっこう自信がありますが
それでも、もつれをとるのに時間がかかった場合
もつれ・毛玉料金を別途頂いています。
いただく側の私が言うのもなんですが、
もつれ料金ってもったいないですよね
お家でブラッシングしていれば不要な出費なんですよ。
トリミングサロンでも、とかせるもつれや毛玉には限度があります。
ふわふわのカットをしたかったのに、中の方が全部もつれていて
短〜いバリカンで刈るしかできなかった。
なんていう状況にも時々出会います。
選択肢がなかったマルチーズのパピーちゃん
何年も前の話ですが、
生後7ヶ月くらいのマルチーズちゃんが初めてのトリミングで来店。
お家でブラッシングはしていたそうなんですが、
毛先しかとかせてなくて、中の方が見事にもつれ。
もつれという可愛いものではなくて、
皮膚の上にフェルトを着てる感じ。
毛先はとかしてるので、パッと見はもつれがわからないんです。
伸びきってはいましたが、ふわふわで子犬らしくて可愛い〜感じです。
でも毛をかき分けても肌のピンクが全く見えない…!
そこまでもつれがひどくなってしまったのは
お家で時々シャンプーをしていたから。
毛を根元からとかせていないのに、ゴシゴシ洗い
さらにもつれるという悪循環
はじめてのトリミングが遅すぎたのもあって、
もつれがひどくなってしまったんです。。
私は子犬のトリミングはふわふわなカットを基本おすすめします。
短くしてしまうと急に大人びて、子犬らしさが一気になくなるからです。
十数年生きる犬生の中で、子犬らしくいられる時期って
せいぜい8ヶ月頃までなんです。
8ヶ月を過ぎると、もうけっこう成犬ぽいです。
だから子犬らしい貴重な時期は、子犬らしいスタイルをおすすめしてます。
でも、もつれがひどかったら話は別です。
膨大な量のもつれをとかすことは、ワンちゃんに負担がかかるので
成犬でもやりません。
トリミングに慣れていない子犬なら、なおさらです。
方法は一つ。
もつれの下を通る2〜3㎜のバリカンで全部刈る。
本当はパピーちゃんにこの方法はやりたくないんです…!
皮膚も薄くて柔らかいので、短い刃のバリカンは
バリカン負けを起こすリスクもあります。
でも、もつれをとかす事と短いバリカン
どっちがワンちゃんにとってマシかを考えたら
バリカンを選択するしかないんです。。
飼い主様も短くしたくないと言っていました。
私も本当はやりたくない。
でも泣く泣くやりました…
ワンちゃんのためを思ったらそれが最善だったから。
もつれの悪影響
もつれとはどういう状態か
毛玉とはどんなものか
そして正しいブラッシングとは
これを理解していないと
似たようなケースになり得るのです。
中のほうで広がったもつれは、皮膚のひきつれを起こします。
皮膚が伸び縮みするところは、歩いたりする度につっぱって
ワンちゃんも痛いのです
また2〜3㎜で全身を刈る際
もつれと皮膚の隙間にバリカンを入れるわけですが、
皮膚がつれているとバリカンの刃で傷をつけやすくなります。
刈った後は皮膚が紫外線の影響を受けやすくなります。
毛質が変わったり、紫外線の強い季節だと
長時間外にいると重い日焼けのような症状が出ることもあります。
と、怖いことばかりお話ししてしましましたが、
これはかなりひどいケースです。
そして私にとっては苦い思い出です。
こうならないために…
のお話は次回以降していきますね